民主主義という洗脳

2018.09.25 Tuesday

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    「民主主義は最悪の政治といえる。
    これまで試みられてきた、民主主義以外の全ての政治体制を除けばだが」

     

    これはイギリスの元首相ウィンストン・チャーチルの言葉だ。
    ほとんどの場合この言葉は、
    逆説的に「民主主義こそが最良である」という意味において捉えられ、
    日本社会においては「民主主義」というものをなにか空気か水のように感じ、
    「民主主義」 とは何かというようなことは、
    分かり切ったことのように錯覚している面がある。

     

    「民主主義」という日本語は、democracyの訳であるが、
    democracyと言う言葉は、元々はギリシャ語の「ディモクラティ(demokrati)」から来ている。
    demokratiはdemos(民衆)とKratia(政府)が合わさった言葉だ。
    日本では、これを「民主主義」と訳しているわけだが、
    正しくは民衆政治、もしくは民主制(民主政治制度)とすべきだ。
    democracyは、神政(theocracy)や貴族政(aristocracy)と同様に、
    政治制度の一形態を現した言葉に過ぎない。

     

    この誤訳が元々最悪な政治制度である民主制度を、
    より最悪なものにしていると私は考える。
    もし、正しく「民衆政治」と訳されていれば、それは単に政治の制度の1つと理解され、
    一つの政治の制度には欠陥も誤謬も存在すると皆が暗に理解され、
    その制度の改革や是非を問う議論が堂々と可能であり、
    民衆政治に代わるより良い政治制度の構築も可能だったかもしれない。

     

    この誤訳が日本社会に浸透したのは戦後であり、
    恐らくはGHQ(アメリカ)が意図的に行ったものであろう。
    その証拠に、大正時代に起こった民主化運動は、
    「大正デモクラシー」や「自由民権運動」と呼ばれ、「民主主義」という言葉使われていない。

     

    主義、主張(ism)は「持ち続ける考え」「持論を強く言い張る事」という意味なので、
    これを代える事は容易ではない。
    あるismに対する否定的意見は、そのismを持つ者にとっては自己否定にも等しいからだ。
    更に現代日本人は幼少期の教育レベルから、「民主主義」というismに洗脳されている。
    個々人が成長の過程で、自然に持った主義・主張ではなく、
    「民主主義」というismを持つ、教師(社会)に洗脳されてもったismだ。

     

    民衆政治(民主主義)という政治が最悪である根本的な理由は、
    この政治システムは「世論の多数派が健全な判断の力を有していること」を大前提にしているからだ。

     

    人は個人で見ると、それほど愚かではなく概ね健全は判断を下せる能力を有しているし、
    基本的には善良と言っても良いだろう。
    しかし、そんな個人が「大衆」という群れになった途端、愚かで暴力的な群れとなる。
    この事は、心理学の世界では遙か前に証明されているし、
    近年の日本の政治を見れば、簡単に分かるだろう。

     

    日本社会においては、ほぼ常態的に政府に対しての支持率は低いが、
    そんな中でも高い支持率を獲得した政府が幾つかあった。
    最近では、小泉政権であり民主党政権だ。
    地方政治ではあるが、東京都の小池知事も当初は高い支持を集めた。

     

    では、こういった世論の高い支持を得た政権の評価はどうだろうか?
    民主党政権は、憲政史上最悪の政権だった。
    小池都政も歴代最悪の都政と言って良い。
    小泉政権で行った「痛みを伴う構造改革」は、今の日本の社会問題の原因を作った。

     

    国民の支持が高い政府のやることは、概ね間違ったものであると言って良いだろう。
    しかし、殆どの国民はそれを他者(政治家)のせいにし、自分たちを被害者側に置く。
    つまり、反省をしない。
    だから、同じ過ちを何度も繰り返すことになる。

     

    「大衆は常に間違える」
    これはアメリカの自己啓発作家・実業家のアール・ナイチンゲールの言葉だが、
    この言葉は全く正しいだろう。

     

    我々は「民主主義」というismから脱却すべきだ。
    「民衆政治」と言う、1つの政治制度と捉え、
    この制度に代わる制度を模索すべきだろう。
    それを見つける事は簡単な事では無いが、
    皆が知恵を出し合い、健全な議論が行われれば必ず見つかると私は信じている。

     

     

     

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